『お金を借りたい!』
と考えている人は多いでしょう。でもその借り方は様々。
自分に合った方お金の借り方を選ぶことが大切ですが、
そのためには、メリット・デメリットをしっかりと理解しておく必要があります。
今回は『不動産担保ローン』の基礎知識や特徴について、詳しく見ていきましょう。
目次
不動産担保ローンの基礎知識

そもそも不動産ローンって?担保って何?
不動産担保ローンは、
一戸建て・集合住宅・土地など、
不動産物件を担保にすることで、お金を借りる方法です。
『担保』とは、
万が一お金が返済できなくなった時に備えて、
お金を貸した側が受け取る保証のことを指します。
不動産担保ローンは、
不動産という担保がある分、
お金を貸す側としても
大きな金額を貸すことができる上に、
比較的低金利で利用することができるのです。
最近は、無担保のローン商品として、
カードローンや目的別の低金利ローンなどもあります。
しかし、無担保だと、万が一返済ができなかった場合は、
貸した側の金融機関は大きな損をしてしまいますよね。
そのため、無担保でお金を借りると、
あまり大きな金額を借りることができない場合が多いのです。
不動産ローンのように担保があれば、
お金を貸す側も貸しやすい!
ということなのです。
担保にしやすい不動産とは?
担保にできる不動産は、各金融機関によって差があります。
不動産の種類によって、担保にしやすいものと、そうでないものがあります。
担保にしやすい不動産には、以下のものがあります↓↓
▽マンション・アパート
▽駐車場
▽別荘
▽生活環境の整った地域の土地
基本的に、不動産の担保のしやすさには需要があるかどうかが大きく関係してきます。
上の表の不動産であれば需要が大きいため、比較的担保にしやすいです。
しかし、土地に関しては、土地の評価額によって担保にしやすいかどうかが変わります。
土地の評価額は、地域や環境、道路条件、高低差など、
総合的に判断されて決まります。
例えば、
『都心で駅から徒歩5分でスーパーも近い!』という生活環境の整った地域の土地のほうが、
『田舎で駅から車で30分でスーパーも遠い…』という地域の土地と比べて評価額が上がりますね。
評価額が低い土地だと担保にできない…
というわけでは無いと思いますが、
あまりにも使い勝手が良くない土地だと、断られてしまうケースもあるので気をつけてください。
しかし、
一般的に考えて需要のある不動産であれば、
担保にできるので安心してください。
逆に、担保にすることが難しい不動産には、以下のものがあります↓↓
▽農地
▽再建築ができない物件
理由としては、担保にすることのリスクの高さ、または需要の低さにあります。
住宅ローンを組む際は、ローンを組んだ住宅そのものを担保にしているケースが多いです。
そのため、住宅ローン返済中の物件を不動産担保にすることはリスクが高いといわれることがあります。
再建築ができない物件は、新しい建物を立てることができないため需要が低く、
農地に関しては、「農地法」というルールで、所有権を他人に渡す場合も農地委員会の許可が必要なので、
ややこしく、断られてしまうケースも多いとか。
不動産の名義は自分じゃなきゃダメ?
不動産の名義に関しては
契約者本人名義のものに限定される場合と、
家族や親戚名義でも同意があれば可能な場合があります。
これは、金融機関によって差があります。
借り入れ前に、各ホームページで確認してみましょう。
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不動産担保ローンを使いたい人は、
まず担保に入れる予定の不動産の価値や名義について、
ある程度目星をつけておくといいでしょう。
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不動産担保ローンでいくら借りられる?

一般的なカードローンで借り入れることができる上限金額は、500万円~800万円程が相場ですが、
不動産担保ローンでは、上限金額が1億円~10億円と非常に高額です。
しかし、不動産担保ローンでは、
誰でも億単位のお金を借りることができるという訳ではありません。
先ほど記載した『担保とする不動産の価値』が重要となってきます。
不動産担保ローンの審査では、
『担保とする不動産にどのくらいの価値があるのか?』
を評価額として査定していきます。
この評価額の7割~8割ほどの金額を借りることができるのが一般的といわれています。
また、不動産担保ローンは資金の使い道に制限はありません。
車の購入・教育資金・複数の返済の一本化など、
自由に使うことができる商品が多いでしょう。
また、同じ不動産担保ローンでも、
家の買い替えなど目的を限定することで、
さらに低金利で借りることができるものもあります。
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不動産担保ローンの金利は?

お金を借りるにあたって、多くの人が一番気にかけるのは『金利』ではないでしょうか?
しかし、不動産担保ローンは金利の平均や相場が調べにくいローンなのです。
不動産担保ローンの金利は、担保とする不動産の価値で決まります。
担保とする不動産の価値が高く良い保証となると判断した場合には、低い金利が。
反対に、担保の価値が低いと判断された場合には高い金利が適用となるのです。
そのため金融機関も、
「0.9%~10.7%」や「5.00%~14.60%」
など、金利に幅を持たせているのが一般的でしょう。
とはいっても、おおよその相場を知っておきたいですよね。
あくまでも平均値ではありますが、
銀行系・ノンバンク系すべて合わせた平均金利としては10%前後となっているようです。
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不動産担保ローンの審査や不動産査定はどのように行われる?

不動産担保ローンの借り入れ金額や審査結果を大きく左右するのは『担保とする不動産』です。
不動産の査定をしていくにあたっては、
建物の評価+土地の価格がポイントとなってきます。
建物の評価は、構造や築年数などで算出されます。
土地の価格は、国土交通省や各都道府県が公表している
「公示地価」「基準地価格」「固定資産税評価額」「路線価」なども参考にされます。
自分の持っている不動産の価値を知りたい人は、検索してみてはいかがでしょう。
申込みにあたって必要な書類は、
ローン申込者本人に関する書類と担保にする物件に関する書類となります。
これらの書類に加え、申込者本人の信用情報・上記の担保の査定結果などを踏まえて審査が行われます。
どんなに担保として用意した不動産が良いものであっても、
申込者本人に返済能力がないと判断されてしまえば審査を通過できません。
また、申込者本人に何の問題もなかった場合であっても、
担保とする不動産の価値が低いと審査の通過が難しくなることや、
通過しても希望の金額まで借り入れができないこともあります。
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不動産担保ローンのメリット・デメリットをまとめよう

⭕メリット
①高額融資が期待できる
不動産担保ローンは大きな金額を借り入れることができるのは大きなメリットです。
不動産という高い価値のあるものを担保としているため、借り入れ金額も大きくできるのです。
不動産担保ローンでは抵当権を設定するため、
万が一支払いができなくなった場合、
担保とした不動産を売却してローンを返済する必要があります。
金融機関側としては、
担保があることにより「お金を取り戻す保証」を手にしているため、
不動産の価値に合わせた大きな金額を貸すことができるのです。
②資金の使い道が自由なローンの中では低金利
不動産担保ローンでは低金利での借り入れが可能です。
不動産という高い価値の担保が保証となっているため、
無担保ローンと比べものにならないほど低い金利で融資を受けることができます。
消費者金融によるカードローンの金利の平均17~18%に対し、
不動産担保ローンの金利平均は10%前後が相場です。
③返済期間を長く設定できる
不動産という確実性の高い担保があるため、
完済までの期間を長く設定することができます。
これにより、毎月の返済による負担を軽減することができるというメリットが生まれます。
▲デメリット
①手続きに手数料が発生するケースが多い
不動産担保ローン最大のデメリットは、
手数料です。
手続き代として金融機関に払う事務手数料が高額になることが多く、
金融機関によっては10万円以上かかるところもあります。
ほかにも、印紙代・不動産鑑定料・登記費用・火災保険料などで10万円近くかかるため、
トータルで20万円~30万円の諸費用がかかります。
30万円の費用と聞くととても損をしているように聞こえますが、
借入金額と金利の低さを考えると、
最初に30万円の出費があったとしても他のローンで同じ金額・同じ期間借り入れるより安く済みます。
目先の金額の大きさをみると非常に厄介なデメリットのように感じますが、
完済する時までのことをトータルして考えると、
不動産担保ローンのほうがおトクかもしれません。
②融資まで時間がかかる
不動産を担保とするためには、抵当権を設定するなど、
司法書士による法的な手続きが必要となります。
また、担保となる物件の価値を調べるなど、1つ1つの手続きに時間がかかります。
そのため、申込みから、すべてがスムーズに進んだとしても
融資までには1ヶ月前後の時間がかかるものと思っておきましょう。
今回、デメリットとして上記の2点を挙げましたが、
これらのデメリットを負うだけのメリットが不動産担保ローンにはあると言えるでしょう。
その商品のメリットだけをみて安心するのではでなく、
デメリットもしっかりと理解することが大切です。
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まとめ

不動産担保ローンの内容についての理解は深まりましたか?
お手持ちの物件を担保とする代わりに、
金利や利用額など無担保ローンよりも優れた内容となっています。
物件を担保とすることに抵抗がある人もいると思いますが、
返済を継続していけば完済した際に担保はきちんと手元に返ってきます。
無理のない返済プランをしっかりと計画していくことが、なによりも重要なポイントとなるでしょう。
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